第5回 名取鉄平選手 前編 - 株式会社山一商事

トップアスリートと考えるSDGs

トップアスリートと考えるSDGs「スポーツ界からできること。」

持続可能な開発目標である「SDGs」が現代社会における不可欠なテーマとなるなか、プロのアスリートたちはこの問題にいかに向き合っているのでしょうか。
とりわけ様々な道具を使うスポーツでは、17の目標のひとつである「つくる責任 つかう責任」が身近なテーマとして関わっています。
このインタビューシリーズでは第一線で活躍するトップアスリートたちに、自身の「SDGs」に対する価値観を語っていただきます。

第5回

名取 鉄平選手(レーシングドライバー)前編

Teppei NATORI

名取鉄平選手

環境問題に対して何ができるのか。

そこはまだ分からないというのが、本音です

「SDGsについて調べるなかで、リサイクルの意識はより高まった」

今日はリサイクルの現場を見学されましたが、どういった感想を持ちましたか?

「知らない世界を見られたので、驚くことが多かったですね。服だったり、鉄だったり、タイヤだったり、身近なものがこうやってリサイクルされているんだなと知ることができて、いい経験になりました」

現在21歳の名取選手ですが、まずはそのキャリアを教えてください。レースをはじめたきっかけは?

「8歳でカートを始めました。家族で御殿場に旅行に行った時に、たまたまサーキット場があって、それを見た時に面白そうだと思ってやってみたのがきっかけです」

そこからどうやってステップアップしていったのですか?

「全日本の大会に出始めたのが小学校5年生の時です。そこで初めて優勝して、レースを職業にしたいと思うようになりました。レースの世界はどこからがプロと言えるか分からないんですけど、スポンサーがついてくれるようになってからは、親に金銭的な負担をかけずにレースに参戦できるようになりました」

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カートからフォーミュラに参戦するようになったのは、いつくらいですか?

「16歳の時にHondaのオーディションに受かって、まずは育成ドライバーとして活動していました。国内で実績を積みながら、19歳の時にイギリスを拠点にして、ヨーロッパ各地のレースに参加しました。その後に帰国して、去年は若手の中で重要なカテゴリーである『全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権』のシーズンチャンピオンになりました。今年はもう一度海外を拠点に活動しようと考えていたんですが、いろいろあって断念し、4月から日産で活動しています」

なるほど、分かりました。今回のインタビューはSDGsをテーマにしたものですが、SDGsに対してどういうイメージを持っていますか?

「正直に言うと、深くは知らないです(苦笑)。言葉自体は知っていますけど、具体的には分からないことが多いですね。今回、こういう取材を受けることで調べましたし、環境問題に関する映画も観てきました。いろんな問題があることを知ることができたんですが、それに対して何ができるのか。そこはまだ分からないというのが、本音です」

調べるなかで、どういう知識を得ましたか?

「服とかプラスティックが、環境に大きな影響を与えているということですね。僕は洋服が好きなので、使わなくなったものをどうするかということを考えています。前から着なくなったものはリサイクルに出すようにしていましたけど、さらに意識するようになりました。あと、牛のゲップがメタンガスを排出して、温暖化の原因になっているということも知りました。なので、牛は食べるのをやめようかなと。この前、焼肉に誘われたんですけど、ジンギスカンにしました(笑)」

羊のゲップもメタンガスを出すみたいですよ。

「そうなんですか。じゃあ、意味なかったですね(笑)」

「環境問題とは対極にあるレース界でも、意識は確実に高まっている」

環境問題について言うと、名取選手のいるレースの世界では、排気ガスという“敵”が存在しますよね。

「そうですね。僕らはたくさんの排気ガスをサーキットで排出している側なので、本来、環境問題とは対極にある世界なんですよね。ただ、F-1はガソリンを使っているんですけど、ちゃんとエンジンの中で空気を循環しているので、輩出する空気は意外とキレイだと聞きます」

業界のなかで、環境問題に対する意識は高まっているのでしょうか。

「もちろん、そういう流れになっていますね。最近ではフォーミュラEという電気自動車のフォーミュラカーによるレースも始まっていますし、水素エンジンの車も出てきています。環境問題に対する取り組みは増えているので、今後もその流れは強くなっていくと思います」

水素エンジンや電気自動車が主流になっていくことを、レーサーの立場としてどう受け止めていますか?

「地球のためになるので、もちろん賛成です。ただ難しいのは、音とか迫力の部分。あとはスピードがどれくらい維持できるのか。そこはまだ分からないですね」

水素エンジンや電気自動車のレースカーに乗ったことはありますか?

「ないですね。ちょっとクラスが下になるので。スーパーGTのレベルを電気自動車でやるとなると、どんな感じになるのかは想像つかないですね。ただ、技術開発は進んでいますから、そのうちにスーパーGTレベルの電気自動車も出てくるんじゃないかなと思っています。上手くそこが成り立ってくれれば、僕らレーサーとしても嬉しいですね」

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一方でエンタテイメントの側面で考えると、観る側とすればレースならではの音の迫力に物足りなさを感じるかもしれません。

「確かに音がないと、寂しさはあるかもしれないですね。音が好きなファンも多いでしょうから。ただ、フォーミュラEを見ていても面白いですよ。キュイーンという音ですけど、迫力は十分ありますし、ファンも増えてきている印象です」

レーサーとしては、音があったほうがいいんですか?

「僕はどっちでもいいですね。運転に集中していますし、鎬を削って走っているので、音を意識することはほとんどないんですよ」

名取鉄平

名取鉄平 プロフィール

2000年9月11日生まれ。山梨県出身。174cm ・60kg。8歳でレーシングカートを始め、その後数々のジュニアカテゴリーに参戦。2017年に鈴鹿サーキット・レーシングスクール・フォーミュラ(SRS-F)を首席で卒業し、同年にはS-FJ日本一決定戦で優勝を果たした。2018年からFIA-F4選手権にフル参戦し、14戦中3勝してシリーズ2位を獲得。2019年はFIA-F3選手権にCarlin Buzz Racingから参戦。2021年にはSUPER FORMULA LIGHTSでシリーズチャンピオンを獲得した。

株式会社 山一商事

山一商事は、「循環型社会の構築」を企業理念に掲げています。創業以来、約40年にわたり、産業廃棄物(普通・特管)収集運搬、中間処理、最終処分業、総合解体工事一式、スクラップ買取等をコアの事業として、東京本社、埼玉県(さいたま市、川越市、越谷市)、千葉県(成田市)等を中心に展開してきています。これらの事業経験、知見、資産の活用と各ステーククホルダーやパートナーとの連携を通じ、美しい環境を守り、次世代へ受け継ぐために、廃棄物そのものの量を減らし、リサイクルを徹底するとともに天然資源の消費を抑制し、 環境負荷をできる限り低減する循環型社会の構築に寄与していくことこそ、山一商事の使命です。事業展開そのものが、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の取り組みと捉え、サステナブルな循環型社会の実現に向け、グループ事業とともに様々な展開を継続するなか、今後も地域や学校、省庁、企業等さまざまなステークホルダーとの連携を強化していきます。

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