第8回 稲本潤一選手 後編 - 株式会社山一商事

トップアスリートと考えるSDGs

トップアスリートと考えるSDGs「スポーツ界からできること。」

持続可能な開発目標である「SDGs」が現代社会における不可欠なテーマとなるなか、プロのアスリートたちはこの問題にいかに向き合っているのでしょうか。
とりわけ様々な道具を使うスポーツでは、17の目標のひとつである「つくる責任 つかう責任」が身近なテーマとして関わっています。
このインタビューシリーズでは第一線で活躍するトップアスリートたちに、自身の「SDGs」に対する価値観を語っていただきます。

第8回

稲本 潤一選手(プロサッカー選手/南葛SC)後編

Junichi INAMOTO

稲本 潤一選手

やり続けることは難しいけど、

やり続けないと成功はない

「天然芝のグラウンドが増えてくれば、良い環境になっていくと思います」

サッカーに関連するもので言うと、実は人工芝が環境問題に大きな影響を与えているそうです。人工芝やゴムチップが川や海に流出して、マイクロプラスチックとなっている可能性が指摘されています。

「そうなんですね。知りませんでした。今僕が所属している南葛SCも人工芝のグラウンドで練習していますし、人工芝の施設は増えていますよね。その分、人工芝やゴムチップが流出する可能性は高くなっていると思いますが、いかんせん、選手の立場でこの問題をどのように解消していけばいいか、ちょっと分からないというのが本音です」

人工芝の素材を改良していくしかないですよね。

「そうですね。どうしても人工芝は抜けますし、風で飛んで行ってしまいますからね。そこを防ぐことももちろん考えないといけないですが、魚が食べても大丈夫な素材が開発されれば、その問題もだいぶ軽減されていくとは思います」

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横浜F・マリノスでは、人工芝をはじめとするプラスティック片を集めて、カラーコーンにリサイクルする活動を行っているそうです。

「いいことだと思います。ゴミを出さないことももちろん重要ですけど、出てしまったゴミをどうやって再利用していくか。そういった考えを持つことが、これからは大事になってくると思います。あとはやっぱり、天然芝のピッチがもっと増えてくればいいですね。もちろん天然芝は管理が難しいですし、どうしてもお金がかかってしまいますけど、ヨーロッパではいろんなところに芝生のグラウンドがありますからね。日本でも天然芝のグラウンドが増えてくれば、環境問題だけではなく、サッカーやスポーツを楽しむうえでも、良い環境になっていくと思います」

「応援してくれる地元の人たちが喜んでくれることをしていきたい」

SDGsの中には、地域活性というテーマも存在します。稲本選手は今季より南葛SCに加入しましたが、南葛の地元である葛飾区に対して、どういった活動をしていきたいと考えていますか。

「元々Jリーグは、地域密着という理念を示していますし、南葛はまだJリーグではないですけど、そこを目指すクラブとして、地元を活性化していくことが求められてくると思います。まだサッカーが根付いていない葛飾という下町を、サッカーで盛り上げていく。僕が入る前からすでにそういう取り組みをやってきていますが、これからJリーグに上がることができれば、より注目されて応援してくれる人も増えると思います。そういう地元の人たちが喜んでくれることをしていきたいですし、僕たちが辞めてからも、クラブがある限りやり続けることで文化が根付いていくはず。それは持続可能なことになるのかなと思います」

そのいい例が、稲本選手も所属した川崎フロンターレですよね。

「そうですね。工場のイメージが強かった川崎の街に、あれだけサッカーが根付いたわけですから。先ほど言ったように、多摩川の清掃をしたり、ピッチ外の活動を積極的にやることで、フロンターレの名前が広まっていったんです。選手たちが地域貢献活動をすることで、サッカーに興味を持つ人たちが増えていく。それはクラブにとっても、地元の方にとってもメリットなわけで、ウインウインの関係ですよね。もちろんやり続けることは難しいですけど、やり続けないと成功はないですから。南葛は今、成功への入り口に立っているのかなと思います」

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ピッチ外での活動は、選手の立場としてどういう想いで行なっているのですか。

「なかには面倒くさいと思っている選手もいるとは思いますが、個人的には好きですよ。ヨーロッパにいた時も、地域の方と触れ合うようなイベントは結構ありましたし、面倒くさいという想いはなかったですけどね。やっぱり、楽しんでやらないと続かないですから」

では最後に、稲本選手がこれからも持続していきたいことを教えてください。

「やっぱり、現役生活ですね。そのために大事なのは、余計なものは取らず、使える物を捨てず、必要なことをやり続けることですね。食であったり、睡眠時間だったり、コンディション作りに必要なことをやり続けることで、僕の現役生活は持続していくと思います」

稲本 潤一選手

稲本潤一 プロフィール

1979年9月18日生まれ。鹿児島出身。181cm・77kg。ガンバ大阪のアカデミーで育ち、1997年に当時史上最年少でJ1デビュー。2001年にはイングランドの名門アーセナルに移籍し、その後はイングランド、トルコ、ドイツ、フランスと欧州各国のクラブでプレー。2010年に帰国し、川崎フロンターレ、北海道コンサドーレ、SC相模原に在籍した。日本代表としても活躍し、99年のワールドユースでは準優勝を成し遂げ、2000年にはシドニー五輪にも出場。ワールドカップには日韓、ドイツ、南アフリカと三度出場し、特に日韓大会ではベルギー戦で逆転ゴール、ロシア戦では決勝点を挙げ、日本中を熱狂の渦に巻き込んだ。豊富な運動量と献身性に加え、中盤から独力で持ち上がりゴールを陥れる圧巻のプレーを代名詞とする日本サッカー界のレジェンドは、今季より関東リーグ1部の南葛SCに所属する。

株式会社 山一商事

山一商事は、「循環型社会の構築」を企業理念に掲げています。創業以来、約40年にわたり、産業廃棄物(普通・特管)収集運搬、中間処理、最終処分業、総合解体工事一式、スクラップ買取等をコアの事業として、東京本社、埼玉県(さいたま市、川越市、越谷市)、千葉県(成田市)等を中心に展開してきています。これらの事業経験、知見、資産の活用と各ステーククホルダーやパートナーとの連携を通じ、美しい環境を守り、次世代へ受け継ぐために、廃棄物そのものの量を減らし、リサイクルを徹底するとともに天然資源の消費を抑制し、
環境負荷をできる限り低減する循環型社会の構築に寄与していくことこそ、山一商事の使命です。事業展開そのものが、SDGs(Sustainable Development
Goals:持続可能な開発目標)の取り組みと捉え、サステナブルな循環型社会の実現に向け、グループ事業とともに様々な展開を継続するなか、今後も地域や学校、省庁、企業等さまざまなステークホルダーとの連携を強化していきます。

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