災害で発生したごみってどうなるの?災害廃棄物の処分について解説

日本は地震大国です。それに加え、近年の雨量の増加に伴う河川の氾濫など自然災害は後を絶ちません。このような厳しい自然環境に耐えうるため、日本では様々な対策がとられています。その中でも災害によって出てきてしまう大量の土砂や、倒れた建物、がれきなどの災害ゴミは災害が訪れた後も大きな問題となります。この災害ゴミをいかに素早く、撤去、処理することが被災地の復興へとつながります。災害ゴミはどのように運ばれ処理されるのでしょうか。
災害ゴミ・災害廃棄物とは?

災害ゴミとは、台風や地震、津波等で起きた際に発生したごみのことです。倒れた建物、流れてきた木や枝、災害によって発生したごみはすべて「災害ゴミ」と呼ばれます。また、産業廃棄物は事業活動にともなって発生した20種類の廃棄物の事をさすため、「災害ゴミ」は産業廃棄物には含まれません。ですが、災害ゴミはいつ発生するか予測できず、状況によっては量も膨大です。災害が起きた自治体だけでの収集処分が不可能な場合、特例的に現地以外の産業廃棄物を扱う業者でも収集、運搬、処理等を行うことが可能になります。
災害ゴミの種類

災害ごみは大きく分けて「し尿」「災害ごみ」「がれき」に分けられます。
参考:総務省 消防庁 防災eカレッジ
し尿
仮設トイレ、避難所、水没したトイレから出る汚水等が含まれます。
災害ゴミ
避難所からでる生活ごみ、水害の場合、水につかってしまった生活用品等も含まれます。
災害ごみの種類 | 例 |
---|---|
木くず | 柱、梁、流木 |
繊維くず | 布団、畳 |
金属くず | 家電、鉄筋、アルミ |
有害廃棄物 | PCB、石綿含有廃棄物 |
※こちらは一例です
がれき
倒れた家屋やビル、火事によって発生したがれきです。コンクリートガラやがれきに含まれます。
災害ゴミの処分の流れ

災害ゴミは市町村に指定された仮置き場にいったん集められます。災害ゴミが家屋の前や道路に堆積し、復旧に重要な交通を阻害する恐れがあるためです。集められた災害ゴミは種類別に分けられ、各処分場に送られます。川越市も災害廃棄物処理計画を定めています。
”災害廃棄物処理計画とは「川越市地域防災計画」、「災害廃棄物対策指針」及び「埼玉県災害廃棄物処理指針」に基づき、被災地における公衆衛生の確保、生活環境の保全及び災害廃棄物の円滑な処理を推進するために作った計画表の事です。
引用元:川越市災害廃棄物処理計画
山一商事は川越市と災害協定を結んでいます
川越市様と災害廃棄物の処理等に関する基本協定書を締結しました。
災害等でゴミが大量に堆積し、対応に遅延が発生している場合、行政より要請の通達があります。(災害があった市町村が多大な被害を受けている場合は広域な応援要請が出されます)要請内容は様々で、人員の派遣や重機の貸し出しを行い、現場の片づけ、自社・他社へのゴミの運搬、災害ごみを社内に持ち帰り処理することもあります。災害の発生が予測される場合(台風や大雨など)は行政と事前に連絡を取り、災害発生時に即応できる体制を整えております。