キャンプ場に来る人はみんなマナーがいいですし、ルールをしっかりと守っている
基本的にキャンプ場に行くんですか。。
「そうです。僕がよく行くのは富士山の麓にあるキャンプ場です。みんなで行く時もあれば、ひとりで行く時もあります」
キャンプ場はきれいなイメージがありますよね。
「ルールがありますからね。ゴミは持って帰ってくださいとか。キャンプ場に来る人は、みんなマナーがいいですし、ルールをしっかりと守っているので、そういうのもいいなって思います。お互いの空間を邪魔しないように、距離感を大事にするんですよ。テントとテントの距離をしっかり空けるのは当たり前ですし、夜は静かにするのも当たり前。消灯時間があるところもありますよね。大勢で来ていると騒いでいる人もたまにいますけど、大爆音で音楽を流したりするとか、そういうのはないので、マナーはしっかりしていますね」
キャンプ初心者におすすめグッズを教えてください。
「シェラカップは必要ですね。飲み物も飲めるし、皿にもなるし、計量カップにもなる。万能なのでこれは絶対に必要です。チームで作ったシェラカップもあるんですよ。キャンプグッズを作りましょうって発案したら、本当に作ってくれて。すぐに売り切れちゃうくらい好評だったので、また作りたいなと考えています」
キャンプ用品がバスケットチームのオフィシャルグッズになるのも珍しいですね。
「そうですね。いろいろやってくれるんですよ。カップだけじゃなくてランタンも作りましたし。よく採用されたなと(笑)」
シェラカップのほかに必要なものはありますか。
「お箸です。キャンプの醍醐味は食事ですけど、割り箸を持っていく人が多いですよね。でも割り箸はどうしても使ったらゴミになってしまう。紙皿もそうですけど、使い捨ての物ってもったいないじゃないですか。基本的にキャンパーは極力ゴミを出さないという意識があるんですよ。だからお箸を持って行くし、紙皿の代わりにシェラカップを利用する。洗えば繰り返し使えますから。キャンプ用のお箸って、今、いろんな種類があるんですよ。邪魔にならないようにコンパクトに畳めるものもあったりするので、ひとつ持っていくのがおすすめですね」
もうひとつ教えてください。
「あとは植物由来の洗剤ですかね。キャンプ場によっては普通の洗剤が使えないところもあるので、自然のことを考えても必需品だと思います。シュシュっとかけてキッチンペーパーでふき取るだけの洗剤もあって、僕はそれを使っています。洗うのが面倒くさいので(笑)。人によっては抵抗があるかもしれないですけど、その豪快さもキャンプの醍醐味ですから」
試合を観に来た人に環境問題をより意識させることができたらいい
いずれのアイテムもゴミの削減につながりますよね。
「そうなんです。この3つがあれば、ゴミは減るし、環境に優しいというのもありますね。僕は3人くらいでキャンプに行っても、食材のゴミくらいしか出ないで、ゴミ袋ひとつに収まるくらいで済みますね」
キャンプに行って自然に触れると、環境問題に対する意識が高まりそうですね。
ゴミの量は、自然と気にするようになりました。最初に行った時は装備が少なかったので、その分、ゴミの量が多く出て、捨てるのが大変でした。でも、今は捨てなくていいアイテムを持って行っているので、ゴミを捨てる回数も減ったし、片付けも楽になりました。キャンプの回数を重ねるにつれ、いかにゴミを出さないかという意識が高まっていますよ」
その分、キャンプグッズが増えていくという。
「そうなんです。行けば行くほど、どんどんモノが欲しくなってきて、今は家の一部屋をキャンプグッズ部屋にしています(笑)。でも、その分、無駄に捨てるものを減らせるわけですから。キャンプショップに行くと自然に気遣ったグッズがたくさん売られているので、どうしても欲しくなっちゃうし、もしこれからキャンプを始めようと考えている人がいたら、そういうグッズを持っていくことをお勧めします」
SDGsに関わることで、今後取り組んでいきたいと考えていることはありますか。
「僕の場合は所属チームがSDGsに力を入れているので、現状はその活動について行っている感じではありますね。もちろんそこに自分たちももっと協力して、初めて試合を観に来た人にも、何回も来てくれる人たちにも、リサイクルだったり、環境問題をより意識させることができたらいいなと思います。この会場に来たら毎回SDGsを意識させられるような。そんな空間作りに少しでも協力できたらいいなと思っています」
キャンプもそのきっかけになりそうですね。
「そうなんです。だからまたキャンプグッズを作りたいですね。シェラカップ以外のアイテムも考えて、多くの人にキャンプに興味を持ってもらいたいですし、キャンプに行くことがきっかけで、環境問題にも興味を持ってもらえればいいですね」
(写真提供:©ALVARK TOKYO)
安藤周人 プロフィール
1994年6月13日生まれ。三重県出身。190cm/88kg。四日市工業高校卒業後、青山学院大学に進学。大学在学中にはユニバーシアード日本代表に選出され、名古屋ダイヤモンドドルフィンズへの入団も決定した。デビュー以来安定した成績でチームを引っ張り、瞬く間に中心選手へと成長。Bリーグでも屈指のシューティングガードとして評価を高め、2019年にはFIBAワールドカップ中国大会の日本代表に選出された。2021年にはアルバルク東京に移籍。精度の高い3Pシュートやキレのあるドライブを駆使し、エースとしてチームを牽引する。
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使い続けられるものにはお金を出しますけど、消費されるものにはあまりお金を使いたくない。