サービスの活用方法
- 関東7支店の現場で廃棄物の運搬・処理を依頼(土木・線路・建築)
- 廃棄物の適切な取り扱いや処理業者の選定について廃棄物の専門的な知識を相談
活用後の効果
- 多種多様な廃棄物の処理、複雑な特別管理産業廃棄物の処理方法も相談
- 現場の作業をスムーズに進めるために欠かせない存在
東鉄工業株式会社は、JR東日本関連の鉄道工事や駅舎などの建築工事を中心に、地方自治体や企業などの工事を担う建設会社。東京土木支店、東京線路支店、東京建築支店、八王子支店、千葉支店、埼玉支店、高崎支店の7支店が担当する建設現場の廃棄物の運搬・処理を山一商事がサポートしています。
環境負荷軽減への取り組みを推進する環境・技術開発本部の山本部長と迫田さんに、山一商事との関わりや今後の展望を聞きました。
東鉄工業株式会社 環境・技術開発本部 環境保全部 部長
山本 喜美雄 氏
東鉄工業株式会社 環境・技術開発本部 環境保全部
迫田 昭文 氏
背景全国の支店が受け持つ現場の環境点検を行う
お二人の役割について教えてください。
山本さん:環境保全部は、環境保全計画の立案や、現場の従業員への環境保全に関する教育、指導を行う部署です。私自身は、部長としてワーキンググループで中心的な役割を担うほか、TCFDに基づく情報開示などを担当しています。
迫田さん:私は、日本全国の現場に出向いて環境点検を行っています。現場の社員へ環境保全についての教育をし、困りごとの相談にのることもあります。
どのような事業/事業場で、どのような品目の廃棄物を排出されていますか?
迫田さん:環境保全部では、各現場の廃棄物の処理状況を確認し、データとして管理しています。
山本さん:環境事業の一環として、緑化事業や太陽光発電事業を展開しています。屋上や壁面の緑化事業で排出するのは建材や部品の梱包材などで、建設事業のように大量の廃棄物を出すことはありません。太陽光事業では、数十年後に太陽光パネルの交換やメンテナンスが必要になったとき、古いパネルを廃棄物として排出する可能性があります。
産業廃棄物処理業者/運搬業者を選ぶ際に、重要視している項目は何ですか?
迫田さん:当たり前のことかもしれませんが、違法行為を行っていないことは大前提。今後は、環境保全の観点から、最終処分率の低い処理業者さんとの取り引きを強化したいです。
山本さん:各支店の安全部は、取り引きのある処理業者さんの処理場を年度末に確認しています。そこでは、各種廃棄物が適切に処理されているか、自分たちが出す廃棄物を処理する能力のある処理場なのかをチェックし、次年度の契約業者を決めています。
サービスの活用方法東京を中心とした関東7支店で取引。
山一商事のサービスをどのように活用していますか?
山本さん:山一商事さんとはかなり古くからのお付き合いで、現在は関東7支店の現場で廃棄物の運搬・処理を依頼しています。東京には土木・線路・建築の3支店があるので、取引は一番多いですね。主な持ち込み先が川越の中間処理工場ということもあり、東京に次いで埼玉支店での取り引きも多いです。
迫田さん:廃棄物の適切な取り扱いや、処理業者さんの選定について、現場から私たち環境保全部に問い合わせがあります。そういったときに、廃棄物の専門的な知識をお持ちの山一商事さんに相談にのっていただくこともありますね。
活用後の効果廃棄物の適切な処理方法や業界情報のアドバイスを受けることも
山一商事にはどんな印象をお持ちですか?
山本さん:現場の担当者からはこう聞いています。山一商事さんは、多種多様な廃棄物に対応してくれる。現場の作業をスムーズに進めるためには欠かせない存在だということです。
迫田さん:私自身、産業廃棄物に関してわからないことや困ったことがあれば、いつも山一商事さんの担当者の方に相談に乗ってもらっています。とくに、複雑な特別管理産業廃棄物の処理方法について山一商事さんにアドバイスしていただけることは心強いです。
今後の展望環境保全のために、産業廃棄物の適正処理を推進していく
現在、環境保全のために取り組んでいることは?
迫田さん:最終処分率の低減に努めています。最も最終処分率が高い混合廃棄物を減らすためには、現場で働く人の分別への意識付けが不可欠でしょう。そこで、現場の作業員には、廃棄物の分別方法を明記した「分別ハンドブック」を配布しています。作業中にいつでも確認できるポケットサイズの冊子です。
山本さん:社員教育の充実化を図る目的で、2022年に「東鉄総合研修センター」を開設しました。そこで実施する研修の中には、産業廃棄物の取り扱いについて学ぶ研修やテストもあります。こうした取り組みを浸透させ、各現場の廃棄物の管理状況をより良くしていきたいです。
その中で山一商事に期待することはありますか?
迫田さん:現場では混合廃棄物を減らす努力をしています。ですから、廃棄物を運搬・処理してくださる処理業者さんも、できるだけ最終処分率の低いところとお付き合いしたいですね。
山本さん:環境保全への取り組みを評価できるような処理業者さんとの連携を強化していければと思っています。
今後取り組んでいきたいことは何ですか?
山本さん: CO2排出量の削減が課題です。節電やペーパレス化などの努力は続けていますが、やはり一番多いのは建設機械からのCO2排出。今後、ユーグレナなどのバイオ燃料の活用なども検討する必要があると考えています。
迫田さん:広域認定制度を有効活用し、廃棄物処理費の削減や、リサイクル率の向上に取り組んでいけたらと思っています。各現場でも広域認定制度についての勉強会を開き、積極的に活用するようにと指導しています。
あなたが描く循環型社会とは?
山本さん:世界人口の増加が環境に与える影響が心配です。後世のために、世界の人へのリサイクルの意識付けをどうするかが課題です。
迫田さん:徳島県上勝町のようなゼロウェイストの取り組みが浸透した社会です。生ごみのたい肥化や、古紙のリサイクル率向上など、ごみを減らす取り組みはいろいろあります。プラスチックごみ問題の解決など、行政にも現実的な対策をしていただきたいと思っています。
東鉄工業株式会社
鉄道の保守・改良をはじめとする鉄道関連工事のリーディングカンパニーとして、その高い専門的技術力と高品質な施工実績による信頼を基に、専門プロ集団として、建設業界に独自の地歩を確保してまいります。