アスベストの産廃処理にかかる費用を解説
アスベストは細い繊維でできている天然の鉱物繊維で”せきめん”や”いしわた”とも呼ばれます。1995年頃から鉄骨を覆う材料として使用されていました。旧知の事実ですが、そのアスベストを吸い込むと健康被害を及ぼすことがわかったことから、廃棄には厳しい基準が定められています。
アスベストにはどのような手順や処理が必要なのかご説明していきましょう。
アスベストとは?種類を解説
アスベストにはいくつか種類があります。種類によって人体への影響力も変わり処理法も異なります。
飛散性アスベストと非飛散性アスベスト
飛散性アスベストとは、広い範囲に飛び散ってしまう可能性があるアスベストのことです。吹付けの石綿は切断や研磨しようとすると飛散してしまうため、危険性が高いものです。しっかりとした手順を踏まないと処理することができません。非飛散性アスベストは飛散性アスベストよりも飛散する可能性が低いものを指します。内装材としてアスベストが含まれる場合、硬い材質のものに囲われている場合などは非飛散性として扱われます。ですが、老朽化、解体などにより飛散する可能性は極めて高いです。
【飛散性アスベストの収集運搬について】
- 他の廃棄物と一緒に運ばないこと
- 流出しないよう、保護し運ぶこと
【飛散性アスベストの保管について】
- 周囲に囲いをつけること
- アスベストを保管している旨を記載し表示すること
- 他の廃棄物と一緒に保管しないこと
- 梱包し周囲に飛散しないよう処置すること
【非飛散性アスベストの収集運搬・保管について】
非飛散性アスベストは何もしなければ飛散しないアスベストです。ですが、破砕や切断を行うと飛散します。飛散性アスベストと同様他の産業廃棄物と一緒に運ばないこと、流出を防ぐ等の処理を施す必要があります。以前は石綿含有産業廃棄物として指定されていませんでした。2006年廃棄物処理法の改正により飛散性アスベストと同等の保管、処理を行うことが義務付けられました。
アスベストのレベル1 〜 レベル3の定義
アスベストはレベルによって危険度が変わります。レベル1は危険性が高く、その後にレベル2、レベル3と続きます。非飛散性アスベストはレベル3に該当します。
レベル1 吹付けアスベスト
アスベストとセメントが混ざりあっており、吹付けられているもの。撤去時に飛散する可能性が高く、アスベストの濃度が濃いため危険性が高いです。
レベル2 アスベストが含まれる保温材、断熱材、耐火被覆材(煙突や屋根など)
レベル3 その他の石綿含有建材(スレート、Pタイル、サイディングなど)
2020年6月に大気汚染防止法案が改正され、2021年4月から規制が強化、順次施行されることになっています。内容は事前調査の法定化、作業基準の強化、行政への報告を義務化、有資格者による事前調査などです。詳しくは厚生労働省 石綿総合情報ポータルサイトをご覧ください。
アスベスト産廃処理の流れ
アスベストは特別管理産業廃棄物に該当します。収集運搬・処理ともに特別管理産業廃棄物の許可証をもった業者のみ行うことができます。
【飛散性アスベストの処理方法】
溶融処分
飛散性アスベストは「溶融」という処理方法がとられます。1,500℃の高熱処理を行い無害化するのです。その際に出たばいじんはセメント化され、埋め立てられます。外に出ることはありません。
埋立処分
直接埋め立てる方法もあります。固定化する、もしくは薬剤により無毒化するような処置を行います。その後、流出しないよう耐水性の材料で2重に梱包化、指定された処分場で埋め立てられます。
【非飛散性アスベストの処理方法】
廃棄物の状態によっては安定型最終処分場で埋め立てることも可能です。その際は安定型処分場で処分できる廃棄物以外の混入がないことが条件です。掘り返した時に飛散することも考え、一定の場所に埋めなければなりません。
アスベストの産廃処理にかかる費用
アスベストの処理費用についてです。弊社ではアスベストはレベル3のみ受入可能となっております。
アスベスト(レベル3) m3 30000円〜
※他廃棄物の費用等は弊社HPにも記載されています。
レベル1、レベル2のアスベストについては対応可能業者のご紹介をさせていただきます。お困りの際はご相談ください。
注意
川越工場へ持込での受入はしておりません。事前に弊社営業と成田処分場の契約書を結んでいただいてからの成田に直接お持ち込み、弊社の車で収集運搬となります。
アスベストの処分についてのよくある質問
- Q.アスベストを処分したいがどうしたらいいのか?
- A.種類・性状(木や石膏ボードがついてるか)など教えていただければ、適正な処分方法をご提案させて頂きます。ご相談ください。