石膏ボードの廃棄方法と処分費
石膏ボードは安価で手に入りやすく、加工も容易なため様々な用途に利用されます。そのため、年々排出量も増えてきています。一方で、処分時に有害なガスが発生する恐れがあるため、一般ごみでの廃棄が禁止されており適切な処理が必要です。この記事では、石膏ボードの特徴や適切な処分方法、処分費用についてご紹介します。
石膏ボードとは?
石膏ボードの「石膏」とは学校で使われているチョークや、リレーの際のライン引きなどに使われる白い粉のことです。石膏ボードはこの石膏と水を混ぜ合わせ、周りに紙を貼って固めたものです。コンクリートや木材よりも軽く、安易に扱うことができるため廃棄物としての排出量は年々増加傾向にあります。
石膏ボードの利用用途
石膏ボードの利用は多岐に渡ります。1番多い用途は家屋の壁や天井、またビルなどの内装です。ホームセンターなどでも簡単に手に入ります。
石膏ボードを利用するメリット・デメリット
石膏ボードは合板の3分の1程度の金額で入手する事ができます。また、加工に特別な道具が必要なく、耐久性、断熱性、耐火性、遮音性に優れています。デメリットとして、石膏ボードの中は細かい粒が固まってできているため、釘やネジを固定することができません。元々水分を多く含んでいるため、湿度が高い場所や、水を扱う場所には不向きです。
石膏ボードを廃棄する方法
石膏ボードを廃棄する方法は
- 自分で最終処分場に持ち込む
- 産廃業者に依頼する
の2つです。
石膏ボードは一般ごみとして捨てることができません。これは石膏ボードを埋め立てた際に、石膏ボードに含まれる硫酸イオンが還元され、硫化水素が発生する恐れがあるためです。高濃度の硫化水素は人体に深刻な害を与えます。(実際、平成11年に安定型最終処分場で廃石膏ボードから発生した高濃度の硫化水素が原因で、死亡事故も起こっています。)
※平成18年に安定型最終処分場への埋立が禁止、管理型最終処分場への埋立に義務付けられています
自分で最終処分場に持ち込む場合
石膏ボードを自分自身で最終処分場に持ち込む場合は、排出場所や排出日を書いたマニフェストを持って行く必要があります。量が多い場合は軽トラックなどを準備する必要があります。
業者に依頼する場合
業者の営業所へ直接持ち込む方法と、引き取りに来て貰う方法があります。弊社の場合、どちらも対応可能です。引き取りであれば専用の車両で現地へ赴き、運搬の手間も省けます。ご相談は当社営業部までご相談ください。
注意
石膏ボードを放置してしまうと、有害な気体(硫化水素)が発生してしまう可能性があります。すぐに廃棄できるよう手配することをおすすめします。
廃棄された石膏ボードをリサイクルするための受入基準
弊社では普通石膏ボード、強化石膏ボード、化粧石膏ボードなどの受け入れが可能です。その他、石綿(アスベスト)付着のボードとOYボード(ヒ素含有)以外でしたら持込での受け入れが可能です。石綿付ボード・OYボードに関しても営業より処分の案内が可能です。詳細は弊社営業部までお問い合わせください。
石膏ボードの処分費
石膏ボードの処分費用については弊社Hにも記載があります。
新ボード 10,000円/m3 (新品の端材・多少のクロスや付着物あり)
解体ボード 20,000円/m3 (解体に伴い発生した物)
複合ボード 25,000円/m3 (岩綿吸音板・タイル・木・金属等付着物があり選別が困難なもの)
石膏ボードの処分についてのよくある質問
- Q.濡れたボードは処分できますか?
- A.濡れたままの状態ですと処分に手間がかかるため、複合ボードの単価となります。ただ、十分に乾燥させていただければ、新ボードまたは解体ボードの単価での処分が可能です。
- Q.カビが生えたボードは処分できますか?
- A.カビが生えたボードは処分可能ですが、複合ボードの単価となります。