第3回 内川 聖一選手 前編 - 株式会社山一商事

トップアスリートと考えるSDGs

トップアスリートと考えるSDGs「スポーツ界からできること。」

持続可能な開発目標である「SDGs」が現代社会における不可欠なテーマとなるなか、プロのアスリートたちはこの問題にいかに向き合っているのでしょうか。
とりわけ様々な道具を使うスポーツでは、17の目標のひとつである「つくる責任 つかう責任」が身近なテーマとして関わっています。
このインタビューシリーズでは第一線で活躍するトップアスリートたちに、自身の「SDGs」に対する価値観を語っていただきます。

第3回

内川 聖一選手(プロ野球選手/東京ヤクルトスワローズ)前編

Seiichi UCHIKAWA

内川聖一

自分がこれから何ができるのか。

考えるきっかけを与えてもらった

「ひとつの物を1回の役割で終わらせない感覚は、間違いなく出てきました」

最近よく耳にする「SDGs」という言葉に対して、どのようなイメージを持っていますか?

「確かに聞く機会はすごく多くなってきましたね。今日はリサイクル工場を見学させてもらいましたが、こうやってその現場を実際に見ることで、今までいかに自分が表面的なものしか捉えていなかったということを実感しました。知識の範囲内でしか物事を考えていなかったので、今日見学できたのは、本当にありがたいことだなと思いますね」

リサイクル工場を見学した感想を聞かせてください。

「まず、同じ素材でも、再生できる物とできない物があるというのは、驚いたことのひとつです。それといろんな方が、いろんな持ち場で、いろんな仕事をされているのを見た時に、ひとつの目標に向かって様々な方向から進んでいるんだなということを感じさせてもらいました。それは野球にも通じる部分。チームスポーツと一緒だなと思いましたね」

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SDGsのなかで、今回は「リサイクル」を中心にお話を伺いたいと思います。内川選手はこれまでの生活のなかで、リサイクルを意識したことはありますか。

「正直、その意識を強く持ったことはないですね。ごみをしっかり分けるとか、そのレベルです。だから今回、こういう機会をもらって、自分がこれから何ができるかを考えるきっかけを与えてもらったなと思っています」

最近ではリサイクル製品を、日常生活でも触れることができますよね。

「「靴とか服とかもそうですよね。再生水なんてものもありますしね」

例えば、リサイクル製品をあえて選ぶようなことはありますか?

「僕は目新しい物が好きなので、そうやって新しく作られたもののほうが興味は沸きます。ただ、リサイクル製品だから選ぼうというよりも、なんとなくそういう物のほうがいいんだろうなという感覚ですね」

コンビニやスーパーのビニール袋も有料化されるなど、環境問題という部分も日常的に意識させられるようになりました。

「当たり前のようにもらっていた物を、3円とか5円とかを払って買うという選択をした瞬間に、その物がすごく大事なものに感じますよね。今までは家に帰ればそのまま捨てた物でしたけど、このビニール袋をどうしようかなと考えるようになりました。着替えを入れるのに使えるなとか。ひとつの物を1回の役割で終わらせない感覚は、間違いなく出てきましたね」

「人のバットで打席に入ることも年に数回ありますね」

物という観点で考えると、野球はバットやグローブ、ボールと様々な道具を使うスポーツです。まず、内川選手の道具に対するこだわりを聞かせてください。

「バットに関して言えば、職人の方が削ってくれるものなので、基本的な型はありつつも自分のその場の感覚を優先させてもらうこともあります。なので、試合中でも人のバットで打席に入ることも年に数回ありますね。使い心地が良かったら、自分の物をその形で作ってもらうこともあります。調子の悪い時にバットを代えてしまうと、どこが原因か分からなくなってしまうという人もいるんですけど、僕はこのバットが打てそうだなと思っているのに、それを使わないのは損だなと思うタイプなので、使っちゃえと(笑)」

太さや長さ、重さなど、細かい部分にまでこだわっているのかと思いました。

「もちろん、自分のモデルはありますし、作ってくれている人を信用しています。まあ、気分転換みたいなものですよ。基本となるバットがありつつ、たまに違う物を使うことで、新たな発見を得られるんです。それぞれの形が違うから面白いんですよ。このピッチャーだったらこのバットのほうが合うかなとか。そういうものが何となく感覚としてあるような気がするんです」

大事な試合の前は、バットを持って寝る選手がいるという話も聞きますが。

「僕も子どもの時はありましたね。買ってもらったバッドをそのまま枕元に置いて寝たりしていました。今は持って寝ることはありませんが、開幕の前は家に持ち帰って、『今年も、頼むよ』とお願いしてから使っています。若い頃は開幕をそんなに特別なことだとは思っていなかったので、願掛けみたいなことはしませんでしたけど、年を重ねるなかでそういう気持ちは高まっています」

グローブに関してはどうですか?

「グローブも、みんな癖があるんですよ。同じ形で作ってもらっても、人によって形が変わってくる。癖に合わせて自分の形ができていくんですよ」

使いながら、育てていく感じですか。

「そうですね。真新しい物に霧吹きで水を吹きかけて、そのままサウナに入れて柔らかくしたり、蒸し器に入れて叩いて柔らかくする人もいます。僕の場合は、メーカーにある程度柔らかくしてもらって、最終的な形は自分でつけていくやり方ですね」」

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ポジションによっても形は変わりますよね。

「内野手なら、捕ってからすぐに投げないといけないので、捕るというよりも、当てるという感覚。だから、ポケットの部分は必然として浅くなります。逆に僕のようにファーストの選手は、しっかりと取らなければいけないので、ポケットを深くして、入るという形を作らないといけないんです。だから、ピッチングマシンを打撃練習ではなく、キャッチング練習のために使うこともありますよ」

その努力が、ゴールデングラブ賞につながったわけですね。

「プロ野球史上最も遅い初受賞ですけどね(笑)。グローブって道具ですけど、自分の手のように扱いたいんですよ。理想は捕るというより、ある場所にボールが当たったら勝手に閉まっちゃうくらいの感覚ですね。思うままに動いてくれるのが、一番いいグローブだと思います」

内川 聖一

内川聖一 プロフィール

1982年8月4日生まれ。大分県出身。185cm ・92kg。大分工業高校からドラフト1巡目指名で横浜ベイスターズに入団。2008年にセ・リーグ史上最高の打率.378で首位打者を獲得。翌年にはWBC日本代表に選出され、第2回大会の優勝に貢献した。2011年には福岡ソフトバンクホークスに移籍し、同年に史上2人目となる両リーグ首位打者を獲得。常勝軍団の中心打者としてチームに多くのタイトルをもたらした。2018年には2000本安打を達成して名球会入り。2019年にはゴールデングラブ賞も獲得した。2021年に東京ヤクルトスワローズに移籍し、日本一を達成。ソフトバンク時代から続く“個人5連覇”を成し遂げている。

株式会社 山一商事

山一商事は、「循環型社会の構築」を企業理念に掲げています。創業以来、約40年にわたり、産業廃棄物(普通・特管)収集運搬、中間処理、最終処分業、総合解体工事一式、スクラップ買取等をコアの事業として、東京本社、埼玉県(さいたま市、川越市、越谷市)、千葉県(成田市)等を中心に展開してきています。これらの事業経験、知見、資産の活用と各ステーククホルダーやパートナーとの連携を通じ、美しい環境を守り、次世代へ受け継ぐために、廃棄物そのものの量を減らし、リサイクルを徹底するとともに天然資源の消費を抑制し、 環境負荷をできる限り低減する循環型社会の構築に寄与していくことこそ、山一商事の使命です。事業展開そのものが、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の取り組みと捉え、サステナブルな循環型社会の実現に向け、グループ事業とともに様々な展開を継続するなか、今後も地域や学校、省庁、企業等さまざまなステークホルダーとの連携を強化していきます。

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